松山から夜行フェリーで早朝の関門海峡へ
(前記事:予土線・予讃線)
宇和島から列車で松山に着いたときはもう18時30分。陽はすっかり落ちてしまった。今夜のフェリーに乗るため港に21時までには行きたい。というわけで全然時間がない。
とりあえず腹ごしらえ。駅前でラーメンを食べてから街に出る。とはいったものの街はもう真っ暗なので道後温泉まで行ってすぐ帰ってこようと思う。
一応、松山に来たということで名物のダイヤモンドクロスを見る。踏切の中を路面電車が通るという珍しいスポットだ。線路が十字に交差しているのでダイヤモンドクロス。
本当は踏切待ちをしている路面電車を撮りたかったのだが、伊予鉄道が待てど暮らせど来ない。まあ自分の格安デジカメは夜はお手上げなので、どうせ大した写真は撮れないと割り切りさっさと退散。
というわけで道後温泉に来たが、風情があるのは路面電車の駅と湯屋ぐらい(なんせ夜なので神社とかは行けない)。
結局路面電車に乗っただけで観光はおしまい。港へ向かう。
港へは伊予鉄の郊外電車と連絡バスで20分ほどなのだが、なんと運賃は通しで510円!同じだけ払えば京都から阪急で神戸まで行けるぞ…
フェリーは80年代進水のもので、相当年季が入っている。昔は「さんふらわあ」として運行していたが撤退して会社が変わった。もっとも船は「さんふらわあ」時代のまま。
昔のブルートレインのB寝台を彷彿させるベットでちょっとうれしい。事前の情報ではコンセントがないということだったが、ケータイ用の充電口は各ベットに備え付けられていた。ただ、ライトのスイッチが邪魔でカメラの充電はできず。
朝5時に小倉港に到着。本当は7時まで船内待機できるのだが、今日中に普通列車で岡山まで行く予定なのでさっさと下船する。
3月10日に改装工事が終わった門司港駅を見に行くため鹿児島本線の始発列車に乗った。
今回の旅でJRの電車に乗るのはなんだかんだ初めて。これまでは非電化区間だった。
ちょっと空が白んできたあたりで門司港駅に到着。
大正時代の様相を取り戻した駅舎。内部もきれいに復原されライトもとても趣がある。
せっかくここまで来たのだから関門海峡を見たい。関門海峡は歩いて渡れると言うことなので対岸の下関駅まで歩くことに。
昔は門司にも路面電車が走っていた。ライトの出っ張りが魚のカジキに似ている…
海峡に沿ってひたすらトンネルの入り口まで歩く。
海辺に神社があった。下関がすぐ対岸に見える。
ここから地下トンネルを通って山口県へ。
エレベーターで地下60mほどまで降りる。
朝6時台だというのに地元の人がたくさん歩いていた。ウォーキングを朝食前の日課にしているらしい。
さっきは下関がすぐそこに見えていたのに、いざ歩いてみるととても遠く感じる。だがおじいちゃん達に負けるわけにはいかないので…
やっと県境。こういうのをみるとジャンプして飛び越えたくなるのだが…
下関側の出口は壇ノ浦の古戦場跡。
下関は貿易で栄えた町なので商館があちこちに残っている。
下関条約が結ばれた料亭の裏には李鴻章道なるものも。混乱を避けるため李鴻章が密かに宿との往復に使った道らしい。よく見ると中国語表記まであるが大丈夫なのか?
これは昔の英国領事館。
1時間30分ほどかけて下関駅に到着。結構長かったと思って地図を見たら、門司港から7キロも歩いていた!そりゃ疲れたわけだ。
とはいっても休んでいる暇はない。今日中に岡山までたどり着けないと予定が狂ってしまう。というわけで早速普通列車岩国行きに乗り込んだのだが、それはまた次の話で。
つづき:下関→倉敷